せき板は、型枠工事でよく利用される板のことを指しています。構造材料であるコンクリートを固める際に使う仮設材で、完成したら取り外してしまうものです。型枠の中にコンクリートを打ち込んで、十分に強度を発揮するまで置いておきます。一般的に、鉄筋コンクリート造の梁や柱は四角形です。四角形をつくるため、せき板は四角形に組みます。

コンクリートを特定の形状に形作る以外に、支保工で補強をおこない重量に耐える役割もあります。打ちっ放しのコンクリート壁や柱を作る場合は、表面のザラザラ度合いが重要な要素のひとつです。仕上がりの精度あるいは表面の美しさに影響を与えます。コンクリートが接触するせき板の表面は、黄色の樹脂が塗布されているなど表面処理されたものが多い傾向にあります。表面の仕上がりが滑らかできれいに仕上がるのがメリットです。

加えて、コンクリートが固まった後に型枠を外す作業がとても簡単です。せき板の材料としては、一般的に合板を使います。厚さは12mmが標準です。合板に使う樹種は、広葉樹、針葉樹あるいは複数の種類を複合したものです。品質はAが最も高品質で、AからDまであります。ほかにも、木材、鋼材があり、最近は軽金属やプラスチックなども使われています。