スクラップアンドビルド(Scrap and Build)とは、スクラップ(廃棄)してビルド(再建)する意味で、老朽化、陳腐化したものを壊して、新しいものに置き換えることを言います。
これまでの日本の建設業界では、このスクラップアンドビルド方式を多く採用し、常に新しい建物が生まれる一方、古いものを大切に使われずに来ました。建物の廃棄や建設には多くの資材やエネルギーを必要とし、同時に多くのCO2も排出されることから、環境負荷の影響の観点からもそのあり方について見直しが求められています。
スクラップアンドビルドと対比する言葉としてストック型という言葉があります。これは、古い既存の建物も改修して永く利用することで、環境負荷への低減、SDGsにも貢献出来る建設行為となります。その為には建物の骨格となる構造耐力や階高に余裕を持ち長寿命化を図り、寿命の短い内装や設備を交換し易くする必要があります。これをスケルトン・インフィル方式と呼びます。ストック型の社会が進めば、建設業界は価値あるものを作り、大切に使うことで建物の資産価値の向上にも繋がります。