溶接スカラップ(scallap)とは、鉄骨材を溶接する際に、溶接交差部分に設ける扇形の穴のことを言います。梁の部材にH型鋼を使用する場合、梁フランジと柱スキンプレートやダイヤフラムに溶接します。その際に、H型鋼のウェブ部分に溶接スカラップを設け、裏当て金を取り付けて、完全溶込溶接(かんぜんとけこみようせつ)を行います。

ウェブは柱表面に隅肉溶接(すみにくようせつ)を行います。これにより、強度のある柱梁溶接接合部を作ります。梁に曲げの応力(おうりょく)がかかる際に、湾曲によって伸びる、縮む部分が上下のフランジ部分となります。つまり、最も引っ張り力、圧縮力が掛かる部分がフランジ部分となります。そのフランジ部分の応力を柱のダイヤルラムに伝えるために、フランジ全体を溶接する完全溶込溶接とする必要があります。一方、スカラップを設けることで、ウェブ部の断面欠損による耐力低下や応力集中になることがあります。

近年、溶接技術の進歩により、スカラップを設けず接合するノンスカラップ工法も採用されています。また、外部の鉄骨には防触のため溶融亜鉛案メッキを施す際に、亜鉛や空気の流出用に35㎜以上の円形孔を設けます。スカラップのある鉄骨の場合、工事監理者の承認を受けることで、円形孔をスカラップに代替えすることもできます。