建築において、サンプリングは地質調査の際に使われる言葉である。地質調査のサンプリングとは、建築の施工に必要な地盤の情報を得るため、地質観察や室内土質試験に使用する試料採取を目的として行うもの。通常は建築士がサンプリングをすることはなく、専門業者が行う。
サンプリングをする機器をサンプラーなどと呼ぶ。固定式ピストン式シンウォールサンプラー・ロータリー式二重管サンプラー・ロータリー式三重管サンプラーなどの種類がある。
その他にも、凍結サンプリング(液体窒素などを用いて地盤を凍結させて試料を採取する)やGPサンプリング(単管のサンプラーに高濃度潤滑剤を充填してから回転切削し試料を取り込む)などのサンプリング方法がある。
サンプリングの作業工程は、まずサンプリングの対象となる場所や目的に応じてサンプリングの位置を設定し、その場所を調査した上でサンプリングの方法等を決定する。サンプリングを実施した後は、採取した試料を下処理してから振動を与えないように試験室まで持ち帰り、試料を調査・観察する。
混同しやすいものにボーリングがある。ボーリングとは、穴を掘って地盤や地層の状況を調べる調査方法のこと。サンプリングの一種がボーリングである。