小屋組とは、建築物の屋根のうち骨組みの部分にあたる所をいう。和風と洋風の小屋組があり、それぞれ和小屋・洋小屋と呼ばれる。
小屋組には屋根の自重や積雪、風圧などといった荷重を支える役割がある。それらの力を安全に柱や梁へ伝達させる。

和小屋は主に木材を用いて日本の伝統的工法を用いて組み上げるもの。梁の上に束を立て、その上に母屋を乗せて、母屋を垂木で繋ぐ。屋根の荷重を束で下に伝えて、梁が曲がることで柱に力を伝えるという仕組みとなっている。
和小屋は施工が比較的容易で安価になるという利点がある。また、束の高さを変えることで屋根勾配を自由に調整できる。ただし、梁に曲げモーメントが生じるため、スパンを長くするのに不向きである。

洋小屋は欧米から取り入れた工法で、木材だけでなく鉄骨も用いる。合掌や方杖を使用することで、三角形のトラス構造を形成できる。部材に軸力が発生して力が柱に伝わる仕組みとなっている。
洋小屋は剛性が高いのでスパンを長くしたり部材を細くしたりすることが可能となり、柱の数も減らして広い間取りを取ることができる。ただし、多くの部材を必要とし、接合面が複雑になる。部材を地上で組んでからクレーンなどで吊り上げなけれならず、ある程度の作業空間を必要とする。