ロン(RON)は「リサーチ・オクタン・ナンバー」(Research Octane Number)を略したもの。意味は「一般的に用いられるオクタン価表示」である。

オクタンとはメタン系炭化水素の1つであるが、そのうちのイソオクタンとノーマルヘプタンの混合物におけるイソオクタンの割合を百分率で表したものがオクタン価となる。レギュラーガソリンで90前後、ハイオクガソリンは96以上である。
オクタン価が高いほどノッキングを防ぐ性能が高くなる。ノッキングを起こすとエンジンにダメージを与えることとなるため、オクタン価が高ければエンジンを保護する性能が高いといえる。さらに、アンチノック性能が高ければエンジンの圧縮比を高くできるため、エンジンの出力効率向上にもつながる。

オクタン価の表示方法の1つが「RON」(ロン)である。RON以外にもMONやAKIといったオクタン価を表す方式があり、測定方法などで違いが見られる。アメリカではAKIが一般的だが、日本で主に使用されているのはRONである。
ガソリンを燃料とする建設機械においては、RONが高いガソリンを使用するのが望ましい。RONの高いガソリンを使用することで作業効率の向上を図れる。近年建築業界で取り組みが進められているSDGsの観点からも、RONに注目すべきである。