建築においても、修繕は傷んだり壊れたりした所を直すことで、修理と同義です。修繕工事とは、見た目も含めて可能な限り、建物を建設当初の水準にまで戻す工事のことをいう。よって、工事に使用する材料なども、同じものかそれに近い材料を用いる。

建築基準法には、大規模な修繕と大規模な模様替えについて定義がなされている。どちらも建築物の主要構造部の一種以上について行うものである。主要構造部についても、壁・柱・床・梁・屋根・階段と定義されている。

建築基準法で定める一定の建築物において大規模な修繕を行う際には、建築確認申請が必要となる。着工前に建築主事または民間の指定確認検査機関に申請を提出して、建築確認済証の交付を受けなければならない。

ビルやマンションの修繕には、経常修繕と計画修繕の2つがある。経常修繕とは、日常的に行われる小規模な修繕や緊急時に対応する修繕のこと。破損部品の修理や取り替えなどが該当する。計画修繕は、長期的な計画を立てた上で行う修繕を指す。大規模修繕ともいう。建物や部材の耐用年数や劣化状況などから判断して計画します。

修繕を行うメリットは、建物の安全性を守る・建物の資産価値を維持する・建物を利用する快適さを提供できるなどがある。