RCとは、「Reinforced Concrete」の略称で、日本語では補強されたコンクリートと訳します。RC造とは、柱や床、壁が鉄筋とコンクリートで形成されており、型枠を組み、コンクリートを流し込んで固めたものです。柱とはりを一体化して骨組みを作ったものを「ラーメン構造」、柱がなく壁と床だけで建物を構成したものを「壁式構造」といいます。

2つの材料を用いることでマンション建設などにも耐えうる強度を生み出しており、圧縮にも引っ張りにも強い部材を作っているのが特徴です。また、鉄筋は火に弱く錆びやすいという難点がありますが、コンクリートで鉄筋を覆うことで、鉄筋を火から防御し、錆びの発生を防いでいます。頑丈で耐震性や耐火性だけはなく、防音性も優れているので、子どものいるファミリーにはRC造が向いているでしょう。加えて、耐用年数が長いので資産価値も高いのが魅力でしょう。

一方、熱伝導率が高いため夏は暑く、冬は寒くなりやすいので冷暖房の効きが悪くなってしまうのがデメリットです。素材自体が重いため、高層ではなく中低層の建築物で多く採用されています。木造やS造と比較すると、コンクリートを流し込む工程が増えるのでコストが高くなります。

【参考動画】

こちらの動画ではRCについて解説されています。

型枠を組み上げてから鉄筋を配置し、そこにコンクリートを打設する。柱や梁、スラブ・壁を造り、すべての部分が一体化したラーメン構造となる。鉄骨を組んでその周囲に鉄筋を配置してからコンクリートを打ったものは、SRC(鉄筋鉄骨コンクリート)という。 引張力に優れた鉄筋と圧縮力に強いコンクリートを組み合わせることで、耐久性が高く変形しにくい建築物を建造できる。また、サビに弱い鉄筋をコンクリートで覆うなど、互いの弱点を補える工法であるともいえる。 RCはコンクリートが主な材料となっているため、耐火性に優れている。耐震性も高い。また、気密性が高いため、遮音性や冷暖房効率が期待できる。 それに加え、コンクリートは成形しやすい素材である。デザイン性の高い建築物を実現しやすい。 ただし、RCは鉄筋やコンクリートを多く使うため、建物の重量が重くなる。そのため、軟弱な地盤には向いていない。建築費が高くなり、解体コストもかかる。 さらに、熱伝導率が高いため、夏は暑く冬は寒くなりやすい。機密性も高いので、結露やカビが発生しやすい。換気システムを設置することで防カビ対策はできる。