ラップルコンクリートとは、地表から支持層までの深さが主に2mまでの表層で、軟弱な地層をコンクリートに置き換える際に用い、粗骨材にラップル(砕石)を配合したコンクリートを打設し、基礎部の直下に配置するものです。

造成体は無鉄筋で立方体を形成するのが特徴で、設計基準強度も18N/m㎡とされることから、骨材のコストを抑えることができ、施工も容易です。また、比較的に浅い掘削によって支持層に到達できることが前提となるため、目視または触視によって直接確認することができます。

その他、掘削による発生土を原料土として利用し、水とセメント系固化剤と合わせて混合することでできる安定処理土により、支持層に造成体を形成するスーパーラップル基礎工法があります。

施工手順の概要は次の通りで、造成位置を掘削し、事前のボーリング柱状図と照合して支持層と造成体積および投入固化材量を決定します。室内実験(含水比測定、粒度測定、試験練り、フロー値測定、一軸圧縮試験)で得た配合量に基づいて固化材、水、土を投入し、重機によるミキシングバケットで攪拌して造成体を均一化の後、フロー値の測定により許容範囲内を確認します。この後、所定レベルに仕上げて全長のコア採取を行い、供試体の材令7日と28日の一軸圧縮試験により設計基準強度を上回ることを確認します。