上棟は住宅を建築する際に、建物の基本構造が完成した後で、家の最上部で屋根を支える棟木(むなぎ)といわれる木材を取り付けることを意味しています。地域によって呼び方に違いがあり、棟上げ、建方、建前ともいわれます。一般的には、木造軸組み工法のほかに上棟の作業はありませんが、鉄骨構造などのケースでも骨組みが完成したことを上棟とみなすことがあります。
また、雨が降った場合については、多少の雨であれば作業に問題は生じません。なぜなら、使用される木材は一度しっかり乾燥させてから使われているので、雨などの水分を吸収しづらいからです。ただ、雨だと作業しづらくなることもあるので、予定が変わることもあるでしょう。
その他、工事関係者と無事に建前が完了したことを祝う儀式として上棟式があります。職人さんに向けて感謝の気持ちを伝える式ともいわれています。一般的な流れは、棟梁が棟木に弊束を立て破魔矢を飾って、建物を酒と塩、お米などでお清めをしてから行います。式は一般的には夕方に行われ、建築吉日を意識して行われることもあります。ただし、地域ごとに意味合いや特徴が異なるので、地域の慣習に合わせるのが望ましいといわれています。
【参考動画】
こちらの動画では上棟について実演紹介されています。