軒樋は「のきとい」または「のきどい」と読む。屋根の軒先に横向きに設置されている。
軒樋は半円形か角型(箱型)になっていて、筒状のものを半分にカットしたような形状になっている。塩化ビニールでできたものが多く、アルミやステンレスなど金属製の軒樋もある。

屋根に落ちた雨水を軒樋に集めて、地面に流す仕組みとなっている。軒樋がない場合、屋根が破損して建物が侵食・損壊するおそれがある。また、スムーズに雨水を地面に流すことで、水溜りなどができないようになる。
軒樋を交換する場合は、まず旧存の軒樋を撤去し、金具などもすべて外す。金具が付いていた跡の穴をコーキング剤などで埋めたら、勾配を計算して軒樋を新たに設置する。縦樋や集水器、エルボ(継手)などもすべて交換する。

軒樋の金具を設置する間隔は、軒樋の種類や屋根の勾配、気象条件などで変わる。降雪のある地域では45〜60cm、降雪がない地域はおよそ1m間隔で取り付ける。ただし、コーキングで穴を埋めた場所を避けて金具を設置しなければならない。
軒樋はゴミや落ち葉などで詰まると排水機能が低下し、雨漏りの原因にもなる。防止策として、定期的な軒樋の清掃や落ち葉防止ネットの設置が有効である。