建築現場でポンパとは、ポンパビリティーを指すことが多いです。ポンパビリティー(Pumpability)とは、フレッシュコンクリートの品質を表す言葉で、日本語では圧送性と訳されます。具体的には、コンクリートの圧送計画を立案する際の輸送管閉塞に対する安全度を検討するためにコンクリートのポンパビリティーを確認する必要があります。
土木学会が刊行する『コンクリート標準示方書』によると、ポンパビリティーはコンクリートの流動性・変形性・分離抵抗性からなる3つの性能で構成されると定義しています。
3つの性能はわずかではあるが互いに影響し合い、これら3つの性能をバランス良く合わせ持つものがポンパビリティーの良いコンクリートとなります。
コンクリートの粘性が高いほど輸送管の閉塞は発生しにくくなりますが、圧送圧力を大きくしなければなりません。よって、細骨材率を高くする・単位粉体量を増やす・粗骨材の寸法を小さくするなどで対応します。
日本建築学会出版の『コンクリートポンプ工法施工指針・同解説』に圧送負荷の計算式が掲載されています。蓄積されたデータなどを参考にして、コンクリートが適度なポンパビリティーを保つよう、コンクリート主任技士などが算出します。