「プロテクター」(protector)とは、「保護するもの」「保護者」「防護用具」といった意味の言葉である。
建築では、人間の身体の安全を図るものとして「プロテクター」や「安全衛生保護具」などといった言葉が使われている。ただし、労働安全衛生規則では「保護具」という言葉に統一されている。事業者は、労働者に高温・寒冷または害を被るおそれがある業務のために、保護具(プロテクター)を備えることが義務付けられている。

安全具の種類はとても多く、頭部だけでもヘルメット・安全帽・保護面・安全メガネ・イヤープロテクターなど多岐に渡る。保護手袋・安全靴・安全帯も保護具。防塵マスク・ガスマスク・耳栓といった、身体の内部を保護するものも保護具として規定されている。

保護具(プロテクター)は正しく装着しないと効果を発揮しない。一例として、ヘルメットの場合はヘッドバンドを頭の大きさに調節する・あご紐は緩みがないようにきちんと締める・後ろに傾けずに深く真っ直ぐかぶる、などが必要。
保護具(プロテクター)の保管にも注意が求められる。特に絶縁手袋や絶縁ゴム長靴といった、絶縁用ゴムを使用するものは、絶縁性能が劣化しないように取り扱わなければならない。ホコリや湿気、日光などを避けて保管して、釘などの突起物で損傷しないようにする。