PPPとは、パブリック・プライベート・パートナーシップ(Public Private Partnership)の略語で、日本語では公民連携と言う意味となります。同様の言葉でPFIもありますが、こちらはプライベイト・ファイナンス・イニシアティブ(Private Finance Initiative)の略で、公共施設の建設、維持管理、運営を民間の資金、経営を活用して行うことを言います。

PPPは1997年にイギリスの労働党ブレア政権下で示された方式で、公共事業を出来るだけ官から民へ移行させて行きました。日本でも同様の考えが取り入れられ、平成11年に「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」が制定され、その活用機会が多くなりました。PPPは公共施設の老朽化、自治体の財政問題、人口減少などを背景に現れ、より効率的で質の高い公共サービスが出来ることを期待しています。

具体的な例としては、体育館や運動公園などのスポーツ施設、学校給食センター、図書館等の文化施設、庁舎、公共住宅、下水道事業、廃棄物処理施設、道の駅などの地域振興施設、まちづくり、空港の運営等、様々な種類の実績があります。PPPは財政支出の削減効果も期待できますが、利益確保を目的とする民間事業者の参入により、事業内容の限定や倒産などによるサービスの停止などのリスクもあります。