界壁とは、アパートやマンションなどの共同住宅において、住戸間を仕切る壁のことを言います。
界壁の仕様は建築基準法で遮音性能と防火性能が規定されています。その為に界壁は小屋裏又は天井裏まで立ち上げる必要があります。遮音性能は建築基準法施行令で「遮音性能に関する技術的基準」として定められており、遮音性能は125ヘルツで25デシベル、500ヘルツで40デシベル、2,000ヘルツで50デシベルの透過損出が求められています。
これにより、隣接する部屋からの話し声やテレビ、洗濯機、掃除機などの生活音の透過を抑えています。界壁は乾式壁の場合、両面に厚さ12㎜以上の石膏ボードを2枚貼り、内部には25㎜以上のグラスウール若しくはロックウールを充填する必要があります。配管貫通部の隙間には、モルタルなどの不燃材料で埋めることも求められています。施工管理でこれらの状況が分かる写真記録や、界壁に用いた石膏ボードの厚みやグラスウール若しくはロックウールの厚み、比重が分かる納品書を記録として残す必要があります。
尚、2018年6月27日、「建築基準法の一部を改正する法律(平成30年法律第37号)」が公布され、国土交通大臣が認めた天井部分で遮音性能に適合する場合、界壁は必ずしも小屋裏まで達しなくてもよくなりました。
【参考動画】
こちらの動画では界壁工事について解説されています。