パラペットとは、建物の屋上やバルコニー、吹き抜け廊下などの外周部に設ける低い立ち上がり壁のことである。胸壁・扶壁とも。

手すり壁のようになっているものや、通りに面した部分だけ屋根を隠す形で外壁を立ち上げているものもパラペットと呼ばれる。

特に水平な屋根が特徴である陸屋根の周囲に多く見られる。高さは10cmしかないものから150cmくらいまでと幅はあるが、防水としての役割を果たすためには30cm以上必要。

パラペットの最上部は笠木(またはパラキャップ)と呼ばれる仕上げ材で蓋をし、笠木で雨水が内部に入り込まないように補強する。そして、パラペットと屋根が接触している下の部分は内樋(うちどい)と呼ばれ、排水できるようになっている。

屋根スラブと壁との接合部分での防水効果が高い。また、落下防止としての効果も期待できる。その他にも、外壁の劣化を防ぐ・看板を設置できる・外観のデザイン性の向上といったメリットもある。ただし、雨漏りしやすくなるため、こまめな掃除が必要となる。

パラペットは屋根に設置するものだが、パラペットの改修工事は板金工事業に分類されることが多い。よって、パラペットの改修工事は板金工事業の許可証が必要となる。