酸化被膜とは、鉄鋼や銅、ステンレスやアルミニウムなどの金属類が空気中、酸性の液中で酸化反応をおこし、微細なさびを作ります。そのさびで金属表面に形成された酸化物の皮膜のことを酸化被膜と言います。酸化被膜は別名「不動態被膜」とも呼びます。

酸化被膜にも種類があり、アルミニウムには「アルマナイト」や、鉄骨などは「黒さび」と呼ばれる酸化被膜などがあります。通常、鉄が空気にふれて酸化して出来る「赤さび」は、もろくて隙間の多い膜のため、保護膜としての性質は低いものですが、酸化被膜は意図的に微細なさびにすることによって保護膜としての性質は高いものとなっております。

酸化被膜があることによってのメリットはこれ以上酸化する事がないのでさび防止になり腐食などを防止する事が出来ます。また、酸化した金属は電気伝導しづらい性質があります。

デメリットは被膜がある事で塗装が乗りにくく、塗装剥離の原因になる。電気伝導しづらい事で溶接部に被膜がある場合、やりにくくなり溶接不良を起こす。電気伝導しづらい事で精密機器を作る時や電気伝導率が良くてはならない半導体などを作る時は除去しなくてはならない。などがあります。