出隅は、2つの壁や板が出会う出っぱっている角のことを指しています。建築現場においては、測定基準点から出隅まで何mmというように建築物の長さを測る際に用いられます。さらに、タイルを貼る際にも用います。基準点から出隅まで何枚貼るといったことを職人同士で伝え合います。

大規模修繕工事のケースでは、出隅の補修が必要となり、中でも防水工事が重要です。出隅の防水に関しては、補強シールを貼ってウレタン防水を実施することが多い傾向にあります。凹凸のある箇所については劣化しやすいという特徴があり、大規模修繕の事前調査で前もって診断します。また、出隅の部分は人や物がぶつかることが多いです。

加えて、人の意識が向かいやすい箇所でもあるので、特別に保護部材が取り付けられるケースもあります。その他、出隅と一緒によく使用される建築用語として「入隅」があります。入隅は、引っ込んだ角のことを指しています。出隅とは反対の意味を持つので注意が必要です。施工後の時間経過によって発生する乾燥ひび割れが起きやすいのは入隅です。ただ、クロスのひび割れの補修は道具を使用すれば比較的容易に行えるため、必要以上に心配する必要はありません。