建物の周囲にある塀や門、庭、植栽、アプローチ、車庫、物置などを「外構」といいます。オープン外構とは、道路境界や敷地境界に門やフェンスなどを設けない様式の外構のことです。
欧米の郊外の住宅では一般的なスタイルで、近年、日本の住宅でも採用するケースが増えています。タイル張りや石張りによって敷地境界を示したり、芝生や花壇でプライベート空間であることを強調したりと、敷地を多彩な方法で演出できるのです。
視覚的に開放感があるので、狭い敷地でも広く感じられます。園芸に関心の強い人が、通行する人に見てもらうことを目的としてオープン外構を選択することもあるようです。
光や風が通り抜けやすいことから、庭だけでなく、居住空間も快適さを維持できます。さらに、フェンスや塀などを設けないことで、建設費を大幅に抑えることができる利点もあるのです。
防犯面で不安を感じる人もいますが、死角がないので、無断進入を確認しやすく、クローズド外構よりも防犯上の効果が高い一面もあります。
一方で、道路や隣地から家の中が視野に入りやすいため、プライバシーの確保が課題となります。道路から中が見通せないような部屋の配置や植栽の配列などによってプライバシーを確保する工夫が求められます。また敷地と道路を遮るものがないため、子どもやペットの飛び出しを防ぐ対策が必要です。