新オーストラリアン工法(natm工法)といいます。トンネルを工事する際に用いられる山岳工法の一種です。natm工法以外の工法では矢板工法というものがありますが、施工後の品質確保の観点から、現在natm工法が広く普及しています。
この工法は本来硬い地盤に対して有効な施工方法となりますが、近年の技術開発により、柔らかい地盤に対しての施工も可能となり、幅広い条件に対応するものとなっています。施工の際は一次覆工である地山へのコンクリート吹き付け工事後、当該箇所の測量を行います。測量の結果、変異が収まっていることを確認する事が重要となっており、測量の際に変位が起こっていると、崩壊やひび割れが生じ、不測の事故を引き起こす可能性があります。
この工法はトンネル周囲の地山の保持力によって土圧を支えているため、覆工コンクリートで土圧を支える矢板工法よりも覆工コンクリートを薄く作る事ができます。また、natm工法は機械による施工が可能な箇所が多いため、作業員の人数が少人数ですみます。また、工事で使用する重機は汎用性が高いところも施工を容易にしている要因の一つです。