第三者が、業務実施者の業務の進捗状況や実績を測る場合は、監視を意味する。業務実施者本人がセルフモニタリングとして行う場合は、確認を意味する。セルフモニタリングの場合、業務内容が要求水準に沿って履行されているか、事務的なミスの有無などを確認する主観的目的が強く、第三者による監視の場合、プロジェクト全体を通した流れや工期など、より俯瞰的に評価を行うことができる。どちらの場合にしても、その手法は業務によって様々である。

モニタリングは設計段階、工事段階など、それぞれの工程毎に設けられることがある。行政が実施する官公庁工事においては、その手法が行政から提示されている場合が多い。セルフモニタリングは完了検査や竣工検査など、建築基準法等で定められる検査とは別に、各業務段階において、異なる立場の人間の検査を設けることで、人為的なミスを未然に防ぎ業務の手戻り発生を防ぐことができる。

第三者の実施するモニタリングは、俯瞰的にプロジェクトを監視することで、業務フローや事業コスト、事業期間の見直しを行うのに有効である。第三者によるモニタリングは近年PFI事業にも取り入れられており、国土交通省からガイドラインも発行されている。