越屋根は、大きい屋根の上についている小さい屋根のことを指しています。古民家の屋根などで用いられています。主に、切妻屋根の上にもうひとつ小さな切妻屋根が乗っている場合が多いです。存在感、風格が備わることを期待して施工することもある形式です。また、越屋根には数多くのメリットが存在します。
主なメリットとしてあげられるのは、通気性および採光に秀でていることです。光は直接入ってくるわけではありませんが、明るさを確保できます。天窓でも採光には効果がありますが、劣化が早いというデメリットがあります。一方越屋根は、立ち上がりに窓を設置するので、雨風にさらされることがないため劣化を遅らせられます。ただし、デメリットも存在します。主なデメリットとしてあげられるのは、外壁塗装に特殊な工事が必要となることです。
加えて、屋根のメンテナンスに手間がかかることや、普通の屋根よりもコストが高いこともデメリットです。その他、材料として最も多く使用されるのは瓦です。越屋根は長い歴史を持っており、瓦屋根にも適した屋根形状といえます。古民家の場合は、茅葺が使用されることもあります。一方で、スレートやセメント瓦はあまり使われません。