居間とは、家族が集って団欒ができる多機能で多目的用途に応える部屋を指します。

欧米でのリビングルームは、来客時の対応空間という意味合いを持っていますが、日本では茶の間の意味合いと、むしろ食事もできるダイニングと隣接、または一体化させることで、広く開放的な意味合いを含めて居間をリビングルームと呼んでいます。

江戸時代初期より客人用の客間を南向きの日当たりの良好な場所に設ける傾向が見られましたたが、明治以降は家族本意の部屋構成が提唱され始め、さらに、第二次世界大戦以降では土地の確保などの経済的な事情から、客間のスペースをリビングに充てて客間としても兼用するようになった時代背景があります。

リビングの快適空間を演出する大開口、大空間や吹き抜けを実現するには、構造面と断熱性の技術的な支えが必要となります。

構造面では、SE(Safety Engineering)構法と呼ばれるSE金物を用いることによって、強靭なロングスパンの木造ラーメン構造を構築することができるため、ダイナミックなデザインが可能となります。

また、熱ロスへの対処法として、十分な面積と量の断熱材を用いて建物全体を魔法瓶化し、トリプルガラスやペアガラス、樹脂製のサッシなどを利用することで熱が外部へ逃げることを大幅に低減させることができます。