製品及び建築物などのコストを、調達、製造、使用、廃棄の一連のプロセスを総合的に考えたものです。生涯費用とも呼び、LCC(Life Cicle Cost)と略されることもあります。建築物だけにとどまらず、土木の分野でも使用されます。
 
ライフサイクルコストは費用に対する効果がどれだけのものかを推し量る、重要なものです。初期費用や保全費、エネルギー費、改修費などの運用コストで構成されています。当然、これらの費用は低ければ低いほど良いと言えます。計画の時点でどれだけライフサイクルコストの低減を検討できるかが、プロジェクトの成功への鍵となります。
 
近年、建築や製品を作る際に低価格で作ることばかりを考えた結果、最終的に大きな損失を出してしまうケースが多々あります。保守及び管理や廃棄する際のコストなどを軽視してしまうからです。初期費用だけを考えるのではなく、運用コストや廃棄コストをカウントし、総合的な費用がどれだけのものになるのかを把握することは、経営における常識になっています。
 
ライフサイクルコストは、長い期間にわたり使用されればされるほど、費用を想定することが難しくなります。建築や土木に関しては、数十年間使用されることが多い為、入念な検討が必要となります。