踊り場とは、階段の途中に用意されている小さなスペースのことです。もともと日本家屋には踊り場はなく、西洋建築によりもたらされた建築デザインです。設けることによって転落防止につながり、安全性を高められるのがメリットです。加えて、途中で休憩できるので、階段の上り下りが楽になることもメリットのひとつでしょう。例えば、デパートなどでは休憩場所や化粧室として利用されています。

踊り場を設けることで、直階段と比較して階段を設置するスペースが少なく済むことや、踊り場の下のスペースを有効活用できるのも魅力です。一戸建ての住宅などでは、踊り場の下がトイレや収納として利用されていたり、書斎や子どもの遊び場として利用されていることもあります。

階段は、直階段、かね折れ階段、折り返し階段、らせん階段の大きく4つに分けられますが、どの種類の階段でも踊り場を設置することが可能です。ただ、設置することによって見栄えが悪くなってしまうこともあるので、設置する場合は建築家など専門家に相談するのが賢明でしょう。その他、階段の高さが4mを超える場合は、4mごとに踊り場を設置することが建築基準法で定められているので注意が必要です。