手元は、職人を補助する人のことを意味しています。作業の中心となる職人に対して、サポートする役目を持つ人のことです。手子も同様の意味を持ちます。具体的には、養生や掃除、片付けなどを実施する補助的な人員を指す場合に使われることが多い言葉です。主に、建設業、造船業、除雪作業などで用いられます。求人媒体において、手元は簡単だと表現されていることもありますが、作業の中心となる職人の本音をくみ取ることが難しいこともあります。何の作業をしていて、次はどんな材料や工具を使用するのかなどを察して行動する必要があります。積極的に施工について学ぶことや、作業している職人の立場になって考えるようにすることで、手元として成長し、自らの価値を向上できます。
また、以前は手元のみを専門にしている職人もいましたが、現在はほとんどおらず、消滅しているといってもいいでしょう。人件費の削減や、区別なく請求できるようになったこと、見習いの職人などが手元の役割を担うことが増えたことが影響しています。その他、労務費で区別したケースでは、職人と同様の賃金を請求することはできず、職人より低い金額です。低い金額となってしまうのは、手元が雑工としての扱いになるので、専門職ではないと判断されるからです。