鬼門とは方角の一種のことで、正確には、「北東」を意味します。また、十二支の方角においては丑と寅の間にあたります。もともとは中国の風水や陰陽道の考え方であり、鬼の通り道がある場所だとされてきました。そこから意味が転じて、苦手なものや困難を表すための比喩表現として用いられることもあります。

鬼は災いをもたらす存在なので、中国では縁起が良くないものとして言い伝えられてきました。そのため、鬼門も風水では避けるべき方角だとみなされています。建築の現場でも、鬼門に玄関や窓といった出入り口を設けるのは禁忌とされるケースが少なくありません。なお、こうした考え方は日本や中国など、風水の影響を受けてきた地域の特徴です。たとえば、欧米では鬼門という概念そのものがありません。

鬼門との関係性がもっとも強い建築の仕事はデザイナーや設計士でしょう。デザイナー設計士は建物の構造をゼロから考える仕事です。当然、方角を考慮しながら間取りも設計しなくてはなりません。鬼門を避けたいというリクエストがクライアントからなされた場合、それを実現させるのはデザイナーや設計士の担当業務です。

なお、鬼門をはじめとする風水の知識を建築に反映させる「風水建築デザイナー」という肩書きの方もおります。