JSG工法とは、掘削と同時に地中に改良体を造成できる地盤改良の技術です。高圧噴射撹拌工法のうち「二重管工法」と呼ばれるもので、Jumbo Jet Special Grout工法の略です。

まず、二重管ロッドを回転させながら削孔します。次にロッド先端のJSGモニターから、超高圧硬化材と圧縮空気を噴射。回転させながらロッドを引き上げていくことで、直径1~2mの円柱状に地盤を切削し、同時に改良体を造成できます。泥(スライム)は地表に排出されバキューム車で処理できるため、周辺地盤への悪影響が少なく済む工法です。

JSG工法は、地盤改良のほかトンネル工事(シールド工)の防護、土留めの欠損部の改良、既設構造物の基礎補強、液状化対策などにも用いられます。高圧噴射撹拌工法には、ほかにも種類があります。JSG工法が適しているのは、N値が低い軟弱地盤で25m以下の深度の場合です。N値が高く25mを超える深度の場合は、三重管工法であるコラムジェット工法が適しています。25m以下の深度の場合は、JSG工法とコラムジェット工法の選択基準はN値に比例します。中間値の地盤(N値20程度)の場合は、コストなどを勘案して工法を選択します。