ジョイントとは、接合箇所、継ぎ目部分を意味し、ビジネス用語としては連携や提携という意味を持ちます。

建築でのジョイント工事とは、事前に成形されたコンクリート部材(PC、プレキャストコンクリート)を用いる中層壁式PC工法において、接触する壁同士、壁と床、また床同士を接合する工事を指します。

接合方法に2通りあり、コンクリートやモルタルを充填し接合するウエットジョイントと、ボルト締めや溶接によって接合するドライジョインがあります。

また、エキスパンションジョイント(Expansion Joint)、伸縮継ぎ手と呼ばれるものもあります。大型建物の外壁を垂直方向に施された帯状の金属板や、屋内廊下で天井、壁面、床面の4面を一周する帯状の金属板のことを指します。素材はアルミやステンレス製の金属が主流ですが、ボード材の取り付けを考慮したものや見映え重視で樹脂素材を利用したものもあります。

その他、足場材の部材として、短管を直線的に継ぐ直線ジョイント、多方向に対応可能なマルチジョイント、亜鉛をメッキ塗装したドブメッキジョイント、手摺用ジョイントなどがあります。

土木や建築現場でのコンクリート打設に際し、コールドジョイント(cold joint)と呼ばれる状態があります。

レディミクスドコンクリートを打設する際には、原則として外気温が25℃以下の場合には2時間以内、25℃以上の場合は1.5時間以内で所定の打ち込みを完了させる必要があります。これらの時間を超えてコンクリートを継ぎ足し打設した場合に、前後のコンクリートが一体化せず不連続となることから設計上の強度を発揮しない状態となります。設計段階で計画的に設けた打ち継ぎ目とは異なるもので、回避しなければならない大切な要件です。

コンクリートを打ち重ねる際には打設の間隔を可能な限り短くすること、またバイブレータを用いて前後のコンクリートを一体化させることが重要です。