イニシャルコストとは、「初期投資」を意味する言葉です。建築業界では不動産の購入費、建築費などがそれに該当します。対となる言葉には、ランニングコスト(維持費用)があります。

イニシャルコストは、不動産投資の分野で特に重要視されます。というのも、コスト回収までの期間に直接関わるためです。イニシャルコストは、往々にして高価になりがちです。適当に設定すると、不測の事態で回収不能になりかねません。安全にコスト回収するためには、慎重に設定する必要があります。

ただし、イニシャルコストの安易な削減には弊害があります。費用削減を目的とした、安価で粗悪な資材の選定。それによる修繕費の増大などは、その典型例といえるでしょう。イニシャルコストとランニングコストは密接な関係にあります。どちらも軽視せず、バランスよく考えることが重要です。
イニシャルコストの関連職業としては、不動産投資業があります。特に仲介業は、イニシャルコストの知識が必須といえるでしょう。もちろん、個人的に投資を行う場合にも重要です。

建築設計に携わる人にも、イニシャルコストの知識は必須です。資材価格や性能に関する知識は、より良い提案に繋がります。効率的なコスト削減は、顧客満足度の向上にも役立つでしょう。