イモ付けという言葉は、ほぞなしで鴨居や敷居などの部材を釘などによって留めたものを意味しています。鴨居は、和室で障子や襖などをはめ込むための丈夫に取り付けられた横木のことです。敷居は、障子や襖などをはめ込むための下部に取り付けられた部材のことです。

ほぞは、木材や金物などの部材を接合する際に、片方の部材に開けた穴にはめ込むためにもう片方の部材に作る突起のことです。つまりイモ付けは、部材に開けた穴にはめ込むための突起がなく、鴨居や敷居などの材料を直接釘などで留めたものを表しています。

また、似た言葉に「芋継ぎ」という言葉があります。部材の断面に継手を付けて、他の部材の断面と接合する工法のことを意味しています。例えば木材のように周りの環境の変化によって伸縮するような素材では、時間が経つと空間ができてしまうことがあります。

したがって、それを見越して空間ができないように継手を作ることが重要だとされています。芋継ぎでは、片方の部材にほぞを作って、もう片方にほぞ穴を作ることで接合できるようにします。ほぞを作って接合できるようになるという点で、ほぞがないイモ付けとは異なるので混同しないように注意が必要です。