ホールインアンカーとは、あと施工アンカーの一種である。グリップアンカー・メカニカルアンカーなどの名称も。
コンクリート打設時に設置する先付けアンカーとは異なり、あと施工アンカーはコンクリートが固まった後に使用。ホールインアンカーは、あと施工アンカーのうちの金属系アンカーとなる。

長さは40mmから、長い物で100mm以上。スチール製またはステンレス製で、表面に溶融亜鉛メッキが施された物もある。
ホールインアンカーの使用は、まずドリルでコンクリート面に穴を開けてからホールインアンカーを挿入し、ハンマーなどで叩いて固定する。ホールインアンカーは地獄ボソになっていて、穴の底にクサビがぶつかることで金属の外周部が膨らみ、コンクリートに固定される仕組みとなっている。

尚、建築基準法では新築建物の接合方法を規定しているが、ホールインアンカーを新築建物には使用できない。ホールインアンカーは建築基準法で許容応力度や材料強度が規定されておらず、許容応力度計算ができないため使用不可となる。ホールインアンカーを使用するのは、コンクリート打設後に強度不足を補う場合や、耐震改修促進法に基づいて既存する建物を耐震補修する場合などに限られる。