「ヒート」(heat)とは、一般的には「熱」のことである。また、「熱さ」「暖房」「熱気」などの意味も有する。
建築では、「ヒート」を「熱」や「暖房」の意味で使うことが多い。急激な温度変化により身体に悪影響を及ぼす「ヒートショック現象」や、都市部の気温が周辺地域よりも高くなる「ヒートアイランド現象」は、いずれも建築にも考慮すべき事象である。高温の熱風を吹き出す「ヒートガン」や、熱の力で切断する「ヒートカッター」といった工具が建築現場で使われることがある。

「ヒートブリッジ」とは、熱伝導性が高い部材を建築物に使用することで、暑い時期になるとその内部で大幅な温度上昇を生じること。または建築物の内部で熱が伝わりやすい部分をいう。冷暖房の効率が悪化したりカビや結露の原因となったりするため、ヒートブリッジを起こす部分の断熱対策をしなければならない。
「ヒートポンプシステム」とは、気体が液体に変わる時に放出される熱や、液体から気体に変わる時に周囲の熱を奪う性質を利用したシステムのこと。冷暖房として日本の各地で利用されている。「ヒーポン」という名前でも知られている。

「ヒート20」(HEAT20)とは、断熱性能の評価基準の1つ。またはそれを提唱する団体名の略称ともなっている。G1からG3までの3グレードに基準を設け、日本を北海道から沖縄までの8区域に分けて、それぞれに必要な家の断熱性能を数値化している。