鉄砲階段とは、平面的に(上から)見てまっすぐに降りていく階段のことであり、一般的には「直線階段」と呼んでいます。最近では鉄砲階段は、あまり業界でも使われることが少ないですが、鉄砲のようにまっすぐ行くことから、その呼び名があります。反対にLの字やUの字に曲がって向きを変える階段を「回り階段」と言います。
 
鉄砲階段(直線階段)のメリットとして、曲がることがないため踊り場のスペースが必要なく、階段に要するスペースを小さくとることができます。また階段を同じテンポで上り下りできるため、早く上り下りができる点も魅力の一つです。下まで見通せるため、デザイン性としてもお洒落な階段が多い特徴もあります。鉄砲階段(直線階段)のデメリットとして、まっすぐな階段で踊り場がないため、降りる際に足を滑らせたら下まで落下してしまいます。危険性を考えると、途中で止まることができないため急勾配(角度が急)な階段は避けるようにしなければいけません。直線的に長いスペースを確保できない場合は、お年寄りや体の不自由な方には優しくない階段と言えるでしょう。対策としては、手すりを設けたり、途中で踊り場を設けたりなど方法はありますが、急な階段だと、怖いイメージがあると思います。家の間取りやスペース、デザインなどを考慮した上で、階段の種類を選択していく必要があります。