建設現場に慣れていない人は、地山という表現では何を指しているかわからないと思います。人が人為的に盛り立てた土を指しているのかと思うかたもいらっしゃるかもしれません。
地山とは、人の手が加わっていない地盤のことを指します。原地盤と表現することもあります。自然の状態の地盤なので、地盤調査結果の物性に近い地盤になります。ただし、地盤には不均質性という特徴があるため、物性の確認は十分にしましょう。
地山は、元々上載土の荷重を支えていたので、ある程度締め固まった地盤となっていることが多いです。一度ほぐして地盤を盛った盛土は、地山とは比べて緩くなっていることが多いです。
地山がある程度締め固まっている特徴を利用したオープンカット工法という掘削方法があります。締め固まっているため、ある程度地山だけで自立します。地山が安定する法面を形成して、土留め壁なしで構造物を構築するための掘削を施工する方法になります。
具体的にどのような場面で使うか説明します。設計図で打ち合わせをする時に使います。例えば、平面的な位置や断面的な位置を指し示す時にここまでが地山でここからが盛土など、図面に書きながら打ち合わせをします。