建築業界における植栽とは、庭や門扉・塀の周りなど、敷地内の外構スペースに植えられる草花や樹木のことである。またはそれらを植えることも植栽と呼ぶ。
植栽の目的は、視覚的な豊かさを提供することによって人々の住環境を潤すだけでない。動物の生息環境の確保や、造成地盤や道路のり面などの保護・緑地景観の創生などもある。
特に住居の外構においては、道路などから住宅内部への視線を遮る役目がある。プライバシーを保護するために、さまざまな種類の草木や樹木が植栽として活用されている。その場合、落葉樹では冬季に葉を落とすため、常用樹が植栽として選ばれる。
また、植栽には室内に差し込む日光を調節する目的もある。夏の暑い時期の日差しを防ぐには、西側に植栽することで西日を防ぐことが可能。逆に冬に日差しを確保したい場合には落葉樹を植栽し、冬に葉を落とすことで日光が室内に差すよう調節できる。
しかし、植栽は視線を遮ることができる分、防犯面でマイナスとなることもある。植栽が外部からの侵入者にとって絶好の隠れ場所になりやすい。
さらに、植栽は管理が大変である。水やりや施肥、剪定や刈り込みに害虫駆除など、多くの作業を必要とする。初期費用がかかるだけでなく、管理費用も必要となる。