ジオデシックドームは、ドーム状の建築物のことを指しています。正十二面および二十面体で球面を近似しています。そして、そこに正三角形に組み合わせた構造材を多数並べて組み上げているのが特徴です。

ジオデシックを訳して測地線ドームや、考案者の名前からフラードームと言われることもあります。アメリカの建築家であるバックミンスター・フラーによって1947年(昭和22年)に考案されました。特許を取得しています。実際に採用している建物もあります。例えば、世界でいえばモントリオール万国博覧会「アメリカ館」、アメリカ南極基地などです。

日本にも存在しており、富士レーダードームや、なにわの海の博物館、東京よみうりカントリークラブなどが該当します。また、建築物として残っているものの中で最も古いものは、ロトン・ドームです。1953年(昭和28年)にフォード・モーターが創立50年記念に建築しました。1970年代以降になると、個人レベルでも木造三角パネルや、フレームを組み合わせて数多く建てられました。ただ、そもそも個人レベルでは施工が困難で、雨漏りが生じやすいというデメリットがあります。その他、建築士試験にも出題されることがあります。