架構とは、梁柱構造のことを指します。建築構造物は基本的に梁柱構造となっており、梁と柱をビーム要素でモデル化したフレーム解析で構造物の仕様を決めるのが一般的です。一方で、土木構造物は、壁とスラブで構成されることが多いため、架構構造となる部分は補強部など限定されていることが多いです。

梁と柱の部分は、必ず帯鉄筋を配置します。鉄筋が高密度になる原因の一つですが、設計上必要な構造になります。
一般的に3次元フレームで仕様を決めて、各階の梁柱の仕様をそれぞれ決定します。建築の設計図には、梁と柱に必要な鉄筋が示されているだけで、その取り合い部は表現されていないのが一般的です。梁と柱の交差部については施工段階で検討して配筋します。
土木の配筋図は施工可能か検討した詳細図まで用意するので、施工段階で施工図などは不要になります。

架構構造では、梁と柱のみで外力を負担することが一般的ですので、間にある壁やスラブについては、梁柱との接合部を固定条件とした版の設計を行います。
したがって、施設やダクトなどを設けるためにスラブに開口を設ける時、任意の位置で設けることが可能です。建築構造物には施設やダクトが多いので、架構構造としていることが多いと考えられます。