職長とは、主に建設や土木の現場を統括するリーダーのことを言います。作業員に対して直接指示を送って現場全体の指揮を執りながら、安全や衛生も確保しなければならない責任あるポジションです。作業が円滑に進むよう適切な人員配置を行い、工程・品質・コストなどを管理するのが主な役割です。また作業員の体調管理や人間関係の調整、労働環境の向上などにも目を配ります。

職長の資格試験はありませんが、職務に就くには「職長教育」を受けなければならないと、労働安全衛生法に定められています。職長教育が義務付けられているのは、建設業のほか各種製造業(一部を除く)、自動車整備業、電気・ガス業などです。

職長教育のカリキュラムは、2日間で合計12時間です。現場全体を指揮・監督する立場として、作業の定め方、人員配置の方法、監督者としての指導力、保守・安全への対策、労働災害防止などについて教育を受けます。
建設業では、職長が安全衛生責任者を兼任することが多いため、「職長・安全衛生責任者教育」という一体的に学べるカリキュラムを選ぶこともできます。この講習は「職長教育」の講座に加えて「安全衛生責任者の職務」についての講義を2時間追加受講するため、2日間で合計14時間です。