雁行は、鍵型にギザギザと連続している様子のことを意味しています。雁(がん)が棹(さお)になって飛ぶ様子が由来とされています。また、「雁行型」という用語が存在します。マンションの建物の形を表す用語のひとつで、各住戸を前後に少しずつずらして建てる形式です。シンプルな長方形である「ようかん型」と比較して、どの住戸にも3面採光できるという特徴があります。それぞれの住戸の開口部を多く取れます。

さらに、日当たりの良さや風通し、眺望が良くなるというメリットもあります。ただし、向きや雁行によっては隣接の建物の影になってしまうこともあるので注意が必要です。その他、外観的に変化や個性があるのも特徴のひとつです。日差しによる陰影もグレード感をもたらすので良いアクセントになります。加えて、中心部にパティオや吹き抜けを設ける三角型の配置を取れます。したがって、個性ある住宅を作り上げられるのが魅力です。

しかし、雁行型マンションは建築費用が高いことがデメリットとしてあげられることが多いです。さらに冬季は熱の放出、夏季は日射熱の流入が多くなるなどのデメリットもあります。加えて、供給数もようかん型などと比べると多くはありません。