上げ裏とは、建物を下から見上げたときに見える部分のことです。屋根の軒や庇は、下から見える上げ裏部分を「軒裏」や「軒天」と呼びます。階段を下から見た上げ裏は「段裏」です。マンションのベランダや外廊下も、下の階から見える部分を上げ裏といいます。
上げ裏は、裏側とはいえ必ず目に入ってくる部分のため、塗装が剥がれていたり、シミや汚れがあったりするのは、建物の見栄えを悪くします。

また上げ裏は、建物にとっていわば傘のような役割です。直接的に雨がかかるわけではないものの、湿気が多いため、耐水性のある材質や構造、塗装などで仕上げる必要があります。上げ裏は建物が劣化する原因にもなる場所なので、定期的なメンテナンスが大切です。

かつて木造建築の軒裏は、屋根や庇の垂木を見せる手の込んだ「垂木現し」という仕上げが多いものでした。現在の一戸建て住宅の軒裏は、垂木を見せない仕上げが一般的です。また建築基準法上、準防火地域の木造建築物は、延焼のおそれがある部分の軒裏を防火構造にしなければならないといった規定があります。そのため、不燃材のボード(ケイカル板など)で木部を覆って隠す軒裏にする必要があります。どうしても軒裏や外壁に木を使いたい場合は、防火性能の基準を満たした認定建材を使う必要があります。