軒とは、建物の屋根で外壁や窓・玄関などよりも外側に突き出た部分をい言います。なお、軒下は軒から下の範囲で軒にからむ外壁や地面まで含み、軒先は軒の突き出た先の部分や家の前の軒に近い場所を言います。軒天や軒裏は軒の天井部分のことで、軒の一部分となります。
通常は建物の外周に沿って連続した形をしており、出入口の上部など部分的に取り付けられる庇(ひさし)とは区別することが多い。また、一般的に和風建築は一軒(ひとのき)であるが、二軒(ふたのき)・三軒(みのき)などの建築物も存在します。
外壁を雨や雪から守り、日差しを遮る役目を持つ。軒がないと、排気口・配管と外壁のつなぎ目・2階のベランダなどから雨漏りのおそれがあります。
軒の長さは、建築面積に影響があまり出ない90cm程度が一般的です。90cm前後の長さが取れれば、雨よけや日よけの役割は十分です。軒が長過ぎると、耐風性が低くなる・デザイン性が低下する・居住面積が狭くなる・コスト高になるなどのデメリットがあります。
近年は軒が短いまたは軒が無い住宅が増えており、敷地面積の狭さや住宅価格の下落などが原因とみられます。軒が付けられない建物の場合、外壁にタイルを貼る・遮熱ガラスを使用する・庇をつけるなどで対応できます。