建築内部の壁で、上部から数十センチ下方へ下がっている間仕切り壁を指します。下がり壁は意匠的に用いられる場合のほか、構造や、基準法上の防火設備として用いられる場合など様々です。意匠的に用いられる場合には空間を緩やかに分節する役割を果たします。
意匠的に下がり壁を設ける場合には、下端の形状を直線だけでなくアーチ状にしたりすることでアクセントを加える事ができます。住宅建築に置いて汎用性が高いものですが、構造的、防火上の理由で止むを得ず設置をしなければならない場合もあるので、設計段階からその有無や見せ方など詳細な検討をしておく必要があります。鉄筋コンクリート造(RC造)で下がり壁を設ける場合、木造や鉄骨造など、その他の建築物とは扱いが異なるので注意を払う必要があります。
RC造で下がり壁を設ける場合、構成が大きくなるため鉄筋量を増加する必要があり、また下がり壁は耐震スリットを設ける事ができません。