くつずりは、ドア枠下の部分、下枠に当たる箇所を指しています。漢字では「沓摺」と書きます。意味を混同しやすい用語に、「敷居」があります。くつずりは、片開き戸の下枠です。一方敷居は、引違い戸などレールあるいは溝が付いた引き戸の下枠です。たとえば、襖あるいは障子の下枠は敷居に該当します。

主な役割は、ドアが隙間なく閉まるようにすることです。居室の気密性を上げたり、音が漏れないように設置されます。種類としては、木製タイプ、ステンレス製タイプのものがあります。外部と接する場所では、防水性の高いステンレス製のタイプが多く用いられているのが特徴です。

現在、防音室のドアなど密閉性が重要視されるものについては、20mm以下の段差をつけます。しかし、一般的な室内ドアについては、くつずりを設置しないケースが多い傾向にあります。具体的な理由としては、バリアフリーを達成したり、24時間換気する目的を達成するためです。このようなフラットに設置するケースの場合、段差は設計の際の寸法が3mm以下、仕上がりの際の寸法が5mm以下になるようにします。また、トイレあるいは洗面所の床を張り替える場合には、薄くフラットなくつずりを設置するケースが多々あります。見切り材としての役割を果たすのが目的です。