法面(のりめん)とは、人工の傾斜面のこと。単に「法」(のり)ともいう。一般的には人工的に造成された傾斜面のことをいうが、自然にできた傾斜面も法面と呼ぶことがある

道路建設や宅地造成などに伴う切土や盛土により、法面は形成される。切土による法面は「切土法面」、盛土による法面は「盛土法面」などという。雨水や地下水による侵食や、地震の振動などで法面が崩壊するおそれがあるため、法面の保護管理は重要である。
一口に法面工事といっても多岐に渡り、切土・盛土工や法面排水工、法面保護工に分けることができる。雪崩防止工・抑止工・抑制工も法面工事の一種。

さらに法面保護工事には、法枠工・モルタル吹付工・吹付法枠工・グラウンドアンカー工・ロックボルト工などがある。種子吹付工・客土吹付工・.植生基材吹付工などは、法面を緑化することにより侵食を防ぐ工事となる。
堤防や護岸などの傾斜を法面勾配(法勾配)という。労働安全衛生規則第356号に法面勾配(掘削面の勾配)の基準が示されており、記載されている数値以下にしなければならない。同規則第357号にも掘削勾配についての記載があり、地盤の強度などにより掘削面の高さや法面勾配が制限されている。