管渠は、給水あるいは排水を目的とした水路全体の総称です。おもに、地中に埋設した水道の排水や取水管(上水管と下水管)、あるいは地表に出ている側溝を意味しています。家庭や工場などから集めた汚水を処理場まで運ぶのが役割です。一般的には「管きょ」と記載するケースが多い傾向にあります。開渠と暗渠の総称として用いられる用語であり、溝渠および側溝とは区別されるケースもあるので注意が必要です。
また、水路の形態は作られる場所によって細かく呼びわけられています。「開渠」は、「明渠」といわれたり、シンプルに「水路」といわれる場合もあります。地上につくられた水路を指しており、蓋などで覆われていないのが特徴です。さらに、農業用水路と水田をつなぐ用水路や、洪水を防ぐための放水路などを指す場合もあります。「暗渠」は、地中に埋没された水路のことです。地中の水が通り抜けられるように設置されます。土および水が一緒に抜けていかないように砂利などをかぶせたうえで土で埋めます。「溝渠」や「側溝」は、道路上に水が滞らないように、道路などに沿ってつくられる水路です。
その他、同じ読み方の用語として「函渠」がありますが、ボックスカルバートなどで作られた箱型の水路のことを指しています。