コンクリート強度とは、実務面においてコンクリートを発注する際に必要な「呼び強度」を求めるために必要な用語です。
コンクリート強度を表わすための用語には、構造体のコンクリートが満足すべき強度で、構造設計において基準とする「設計基準強度(Fc)」、計画共用期間の耐久性を確保するために必要な「耐久設計基準強度(Fd)」、要求される性能を有するために必要な圧縮強度としての「品質基準強度(Fq)」、調合強度を定めるための基準となる供試体の圧縮強度と、保証材齢の構造体コンクリート強度との差に基ずく「構造体強度補正値(mSn)」、調合強度を定めて管理するための基準となる圧縮強度の「調合管理強度(Fm)」、コンクリートの調合を定める際に目標とする平均圧縮強度となる「調合強度(F)」があり、これらを辿ることでコンクリートを発注する際の取引上の圧縮強度「呼び強度」を導くことができます。
「呼び強度」を「調合管理強度(Fm)」とすることが一般的です。
コンクリート強度の特性として、圧縮強度、引張強度、曲げ強度、せん断強度、さらに支圧強度があり、これらは全て国際単位系のSI単位であるN/mm2(ニュートン毎平方ミリメートル)で表現します。
コンクリートの特性を表わす強度であり一般的な指標となるのは圧縮強度です。
鉄筋コンクリートの構造物では、鉄筋が引張強度をコンクリートが圧縮強度を発揮することにより構造物の安定が保たれます。