スランプ試験とは、コンクリートを打設する前に、その品質を確認するために行う試験を指します。コンクリートは打設し降下する前は粘度のある液状の物質です。この試験ではコンクリートの粘度(ワーカビリティ)、とコンクリートの均一性の二点を確認します。コンクリートの粘度が高ければより個体に近く、粘度が低ければ流動性の高い液体であることを意味しますが、粘度が低ければコンクリートが行きわたり易く施工性が高いといえます。

ただし、この粘度が低すぎると、コンクリートが硬化した後の構造物の強度は低く劣化のしやすいものとなってしまいます。逆に、粘度が高ければ施工性は低くなり、型枠内に均一に打設することが難しくなります。また、これらの粘度を確認する一方で、その混合率からコンクリートを構成する各材料が均一に混合されているかも併せて確認する必要があります。

粘度の確認と同様に、何か一つの資材の含有率が大きいと分離をしてしまい、構造の強度が損なわれる可能性があります。この試験を行う際にはスランプコーンというカラーコーンの先に穴の開いたものを使用します。スランプコーンにコンクリートを流し込み、スランプコーンを引き抜いた際のコンクリートの広がり、高さ等の数値で判断を行います。