コン柱(ちゅう)水栓とは、地面から自立して立っている水栓のことを言います。主に、植栽周りの水栓として用いられています。水道の吐水口(とすいこう)は、排水口や洗面器などの溢れ面から一定の離れ、吐水口空間を設ける必要があります。吐水口空間が確保されない場合、水栓から跳ね返った水が吐水口に掛かり、水栓自体の汚染につながる恐れがあります。
従来の土中埋設散水栓の場合、その吐水口空間が十分に確保されない問題がありました。その為に、散水栓にも十分な吐水口空間を確保するために、こん柱水道を用いることが多くなりました。また、散水栓にホースを接続して使用する場合、バケツなどに投入したまま放置することで、逆流の恐れもあります。それを回避するために、逆止弁付きの散水栓を用います。
寒冷地では冬期の凍結防止対策として水抜き栓を併用します。こん柱水道の場合、水抜き機能も兼ね備えたものがあり、手軽に水抜きを行えます。こん柱水道にも現代的なものからクラシックなデザインなど様々なものがあります。また、土中埋設型の散水栓ボックスには伸縮式の不凍水栓もあります。使用時には延ばしてこん柱水道として利用します。利用終了後に縮小して散水栓ボックスに収納し、同時に水抜きを行います。使う用途、場所に合わせて、こん柱水道の種類を選定します。