「竣工」とは、建築工事が完了したことを意味します。大型の建築物では、「竣成」という用語も使われます。似たような意味を持つ用語に、「落成」や「完工」があります。「落成」は、建物が出来上がったことを意味する用語です。「完工」は、外構などを含めて工事が完了したときに使います。「竣工」と「完工」はほぼ同じ意味となります。「竣工」と「落成」は、明確に使い分けた方が良いでしょう。
建築基準法では、竣工した建物は完了検査を受けるのが決まりで、建築基準を満たしているかを確認する検査をおこないます。検査に合格して検査済証が交付されると、建物が使えるようになります。つまり、「竣工」とは、検査をすれば施主に引き渡せる状態と言えます。完了検査の目的は法を遵守しているかどうかの確認ですが、何らかの不具合が残っている可能性があります。契約通りの品質かどうかを確認するための検査を、竣工検査と言います。不具合が見つかったのに、そのまま施主に引き渡すのは大きな問題です。施工者は不具合のある箇所を手直しして、工事を完了させます。